『カンガルー日和』
村上春樹 著 / 佐々木マキ 絵
(平凡社・1983年9月9日初版)
読み物としての内容も、形あるモノとしても、好きな要素が揃った1冊
1.箱 に入っていること(必須ではないけれど特別感)
2.グラシン紙 のような半透明の紙が掛けられていること
(これも必須というわけではないですが、ただグラシン紙が好き
(物語は深い霧の向こうにあるような…
3.好きなカラーリング 、グラシン紙的な紙の下の表紙のこの黄色
(青も好きですが、パトロールカーみたいなこの黄色も好きな色
4.四角い
(厳密には縦長の長方形ですが、四角いのは意味もなく好き
このように中身にたどり着く前に既にトキメキまくる本なのですが、
ページをめくれば・・・ 箱の表紙と同じく佐々木マキさんの絵‼
かくしてリアルとファンタジーの境目の溶け行くことが
示されるのです
5.作家と挿し絵画家、両方が好き
(時に絵から物語に入っているように思われるフシもあります
村上春樹さんのあとがきには
「長篇の表紙をずっと描いていただいていたのだが、本文の方で一緒に仕事をしたい
という念願がかなって、とても嬉しい」と書かれています
綴られた短編の中で何度も読み返すのは「図書館奇譚」
村上春樹ワールドでは「羊男」の出て来るお話が好きです
もちろん『羊男のクリスマス』(村上春樹×佐々木マキ・講談社文庫・1989)も持っています
シナモンドーナツを食べるときに羊男を思い出すのは、羊男ファンあるある
村上春樹さんのお話は、出て来る食べ物が本当に美味しそうです
閉じ込められた絶望の図書館の地下室においてさえ
新型コロナによって図書館が休館になっていた間に、
人知れず、脳味噌をちゅうちゅうされたひとはいなかったでしょうか。。。
佐々木マキさんの絵本『やっぱりおおかみ』
(福音館書店・1973初版)も、好きな1冊
(福音館書店・1973初版)も、好きな1冊
「3密」とは無縁のおおかみ
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長らく読んでいない村上春樹さんの著書
話題になればなるほど遠ざかっていましたが、
新刊『 猫を棄てる / 父親について語るとき 』は折をみて読みたいです