2020年5月29日金曜日

③『旅の絵本』

【ブックカバーチャレンジ3日目】




『旅の絵本』

安野光雅 (福音館書店・1977年4月15日発行)

現在、改訂版を含め全10巻出ているようですが、我が家には初版の第4巻まで

絵の中に織り込まれた遊び絵の数々は、幼少期に出会うような童話を知っていれば、ミレーの「落穂拾い」も「晩鐘」も知らなくとも、見つけてはしゃぐことにこと欠かず、鳥の目で旅人を追いながら、異国の街並み、市場や農村や運河や、どうぶつたちと共にある暮らしの営みを旅することに夢中になっていました

学生時代にバイクでひとり旅に出るようになる芽は、
こういったところからも育まれたのだと思います




大学進学で実家を離れる時、父が書斎に飾っていた安野さんの絵による
AMNESTY(国際人権NGO アムネスティ・インターナショナル)のポスターを
欲しいと言ったところ躊躇なく譲ってくれて、

以来長らく「額装する」ということなど知らずに、父がそうしていたように四隅を画びょうで留めて飾っていたのでしたが、

10年以上も経ったのち、上越・高田暮らしになってからようやく、ちゃんと飾りたいと思い
街の画材屋さんで額装してもらいました





画びょうの穴や周囲の傷みが見えないようにしつつ、
ポスターの主旨がちゃんとわかるように、かっこよくマットを切ってくださったこと、

こういうものの扱い方など全く知らないなりに感心して、うれしかったこと、
覚えています





気付けばこのポスターと共に約30年!?
紙は褪せても安野さんの絵が好きな気持ちは変わることなく

10回ほどの転居を共にしたポスターは、
今は maison のリビングに