2021年3月1日月曜日

【変更】ブログの仕様とタイトルとアドレス

 2017年4月から綴ってきたプライベートブログ「まだまだ旅の途中vol.2」ですが、このたび表示スタイルを変更し、管理の都合によりアドレスも変更、それに伴いタイトルを「vol.3」に改めましたのでお知らせいたします


※オフィシャルブログ「maison de たびのそら屋」は変更ありません





(旧)まだまだ旅の途中 vol.2
https://tabisora4.blogspot.com/

 

(新)まだまだ旅の途中 vol.3
https://tabisora5.blogspot.com/



(変更なし)maison de たびのそら屋

https://tabinosoraya2.blogspot.com/



◆「vol.2」は今後も見れますが更新は「vol.3」で行います

◆「vol.3」では「vol.2」のこれまでの記事も読めます



◆「vol.2」を「お気に入り」に保存してくださっていた方は、お手数ですが「vol.3」のアドレスを新規登録していただけましたらうれしいです


◆オフィシャルブログ「maison de たびのそら屋」から、プライベートブログに飛んで来てくださっている方は、オフィシャルブログのリンクを修正しますのでそのままで大丈夫です




コンパクトデジカメが壊れたのを機に、とうとう「スマホ」になり、いろいろ見直し、模索しています

時々の更新になりますが、これからもお付き合いいただけたらうれしいです





2020年12月7日月曜日

「サンタ・プロジェクト」は12/10まで

ご存知でしょうか
「サンタ・プロジェクト・ながおか 2020」が12/10まで開催中です





折りたたんだフライヤーの画像ですみません


「ながおか市民協働センターウェブサイト」↓で見やすく紹介されています




これは近年、全国各地で広がっている取り組みで、
クリスマスを病院等で過ごす子どもたちに「サンタさん」となって本を贈るというもの

市民有志のよびかけのもと、街の書店と医療・関係機関の皆様のご協力で行われていて、
新潟県内でも各地で開催されているとのこと

このたび長岡地域でのよびかけ代表でいらっしゃる知人からお知らせをいただき、
たびのそら屋の11月の展覧会では館内にご案内を掲示させていただいておりました





「ながおか」では、クリスマスを病院で過ごす子どもたちと、
「フードバンク長岡」で支援するひとり親家庭の子どもたちにお届けしたいとのこと

私は初めて参加させていただきましたが、とても素敵な取り組みです

会ったことのない、ちいさな誰かのために、本を選びます



新たな絵本をあれこれ手に取ることは久しぶり過ぎて

なつかしい絵本、初めて見る絵本、どこから手に取ったらいいのでしょう



このときばかりはマスクが大変役立ちました

にやけがお、満面の笑み、涙目になっても大丈夫



私が選ぶ本はなんだか泣きたくなるものが多くて、

これをちいさいひとはよろこんでくれるかしら、と悩んだり

自分がその年頃だったときに何を好んでいたか、遠い記憶を掘り返したり。。。



胸が高鳴り続けました


そして、これは私もほしい! と思う中から、
よころんでくれますようにと1冊を託し、

自分にも別の1冊を買い求めました



特別な時間 という贈り物を、むしろ私の方がいただきました





ぜひ、ご参加ください



2枚目の画像にある書店に行き、
贈る相手(年齢と性別が書かれています)と本を選び、
お会計を済ませて、メッセージカードと共に託します
こちらは名前を書いたり聞かれたりしません

7日の夕方段階では、長岡駅内の文信堂さんは残りお二人分でしたが、
プロジェクト全体としては、まだ子どもたち全員分のサンタさんがおみえでない様子です


【12/8 追記】  
各店舗とも、あとお二人分ずつくらいになっているとのことです☆


店頭のコーナーで、すでにたくさんの贈り物が決まっている様子を見た時も、
長岡の街にサンタさんがいっぱい! と思って、とてもあたたかい気持ちになりました

立ち寄りやすい場所の参加書店さんで、ぜひコーナーを探していただけたらと思います

12月10日(木)までです☆


そして書いてよいのかどうか・・・
実は思いがけず、書店さんからもとても素敵な贈り物をいただきました

全店共通なのかはわかりません

(追記)共通ではないとのことでした
それぞれのご事情があることと思います(;'∀')

大変恐縮でしたが、私の好きなものど真ん中だったことに
驚きました

ひそかに
書店さんが「サンタ」の元締めに違いなしと思っています


小さい頃のクリスマスプレゼントは毎年
「サンタクロース」が選んでくれた「本」でした

”ど真ん中” だった本ばかりではなかったと思いますが
(急に文字がたくさんの本になった年にはがっかりしたり

どの本も、手元にあるうちに大切な本になりました


その「サンタ」亡きいま
子どものいない私が
ちいさい誰かのクリスマスに本を贈らせてもらえるなんて


くすぐったいような
ありがたいことでした


すべての子どもたちの健やかな未来を
願います



2020年6月22日月曜日

⑦『あおいトラ』と『オワリノナイフーケイ』

【ブックカバーチャレンジ7日目】

ようやく全7回の最終回です






『あおいトラ』

長沢 明 作(福音館書店・2019年12月1日発行)
月刊予約絵本「こどものとも」通巻765号


先ごろ新潟市美術館で開催された展覧会「オワリノナイフーケイ」の作家・長沢 明さん
による絵本です
美術館内では伸びやかな原画や構想途中のゲラなども拝見できたのがとてもよかったです



「あおいのが きました」で始まるものがたり

かわいらしいおはなしかと思いきや、、、
何度読んでも泣きそうです


あおいの が出会った「シマウマ」や「フラミンゴ」みたいなひとに出会うことがあります

あおいの みたいに弾んだ途端にぼちゃんと落ちたことも、あったかもしれません

でもそれ以上に、あおいの の声を聞いてくれた「なまず」みたいなひとにたくさん出会って、
そのおかげで私は今の私になっているのだと思います


あおいのと一緒に歓喜の叫び鳴き


世のこどもたち
泣いたり、叫んだりしながら、たくさんのひとと出会って
のびやかに、それぞれの道をね


幼少期にたくさん親しんだ「こどものとも」には大好きなおはなしがたくさんありました
大人になってからみんな手放してしまったこと、今、残念に思っています




展覧会は本当に素晴らしくて図録も求めましたので
こちらを「ブックカバーチャレンジ」のラストにしたいと思います



長沢明 展『オワリノナイフーケイ』

表紙のこがね色みたいな黄色もすき
( 作品「マンヨウノハナシ」)



撮影可能だった会場ではデジカメでもたくさん撮らせてもらいましたが、
キャプションに書かれた長沢さんの言葉も印象的で、
作品画像と併せて手元で味わい直しています

トラやクジラ、巨大な「どうぶつ」といった野生のいきものの姿を通して表現されたもの、
体の感覚に呼びかけるボリュームで示された膨大な時間の蓄積、
生きること、いのちめぐること、
展示空間で感じたことをありありと思い返します


図録に収録された学芸員さんたちの解説の(当然ながらの)学術的なることに感心しながら、
自分はやはり研究者ではなく「一鑑賞者」であると思い知るのですが、
それでいい、と思えます


あおいトラだもん、 ん? トリだもん


自由に、自分のために、好きなものを、惚れ惚れと、観させていただけるしあわせ

惚れ惚れとした実感を、これからもお伝えしていきたいと思います





先に紹介した『福田利之作品集2』と「オワリノナイフーケイ」展で、
私の世界はすでに「どうぶつ」たちがみっちみち

maison de たびのそら屋での「どうぶつアート」展は
いよいよ24日(水)開幕です

どうぞお出かけください


2020年6月19日金曜日

⑥『福田利之作品集2』

【ブックカバーチャレンジ6日目】

6/21 追記と画像差替え





『 福田利之作品集2 』
(玄光社・2020年5月1日初版発行)

イラストレーター・福田利之さんのHPはこちら⇒


素晴らしい装丁も含め、
好き、が詰まった一冊です


いろいろなことがある日々の中、
少し気持ちが絡まって、どうしたものかと思うとき

手に取れば瞬時に頬ゆるみ、
気まぐれにページをめくれば、こころのざわめきは遠のいて

しばし、ことばの無い世界に浸ります


そのうち今度は福田さんの世界のせつなさと、やさしさにちょっと泣きそうになって


それから、いろんなことが腑に落ちたような気持ちで
自分の世界に帰ってくるのです




5月の二人展の搬入時、季村江里香さんと猪爪彦一さんと、
ひとしきり「本」についての話題になりました

江里香さんは、自身の体調のことや新型コロナのことで現実があまりに大変なので、
このところはこれまで好きだった本が読めなくなっているのだけれど、
好きな工芸家の本だけは読めたのです、と仰いました

この状況下で、敬愛する作家の世界が自分にとって大きな意味を持ったように、
アートに何ができるか、何もできないのではないか、と思いかけた時もあったけれど、
今はそうではないと思っていると、話してくださったのは、とても心に残ることでした


自分にとって大切なものを
自分の世界ではない場所で思い出す
ということが
ありますね




特典のひとつ、特製ステッカーは、、、アマビエならぬ
アマエビ?

そういうところが好き


傍らの文字はドイツ語で「ふつうの生活」と描かれているとか

そういうところも好き





この作品集は「ほぼ日」こと「ほぼ日刊イトイ新聞」のオンラインストアで、4月の末に予約注文をして待つことほぼひと月でした

今回は特製ステッカーに加えて、直筆サインとイラストが描き添えられるという、この上なくスペシャルなオンライン販売↓
https://www.1101.com/fukudasakuhinsyu2/index.html


↑では福田さんの制作の様子の動画(手紙社さん撮影・編集)も見ることができます
そこで仕上げられた作品も作品集に収録されていますが、印刷されたものからはわからない原画の質感や工程を知ることができてとてもうれしい動画でした

ネットの情報も、手元の本も、どれもが福田さんにつながっているのだけれど、やっぱりいつの日か、福田さんの原画が観たいし、ご本人にも逢えたら、うれしいなぁ。。。




直筆サインとイラストは、なんと1500冊(!)に、全て異なるデザイン(!)で入れてくださったとのこと
サイン&イラスト入れの様子は中継されたのですが、ステイホームのGW、私も画面釘づけで視聴していました

↑でその動画も観れますが、そんなに描いてくださるの!? 全部違う絵ですよ?!と驚嘆しながら、さすがに後半はボリュームが減るのかな?などと思いつつ、どんなサインが届いてもうれしい、と思って楽しみに待ちました


「届いたサインをアップしてください」という福田さんのリクエストで、ツイッターでは #福田のサインで、たくさんの画像が寄せられています
全部は見てないですが、よくまあこんなに違うイラストで描いて下さいました!


私はツイッターをやってないので、、、ここでご披露いたしましょうか

この「ブックカバーチャレンジ」が無ければ、ひそかな宝物として、お披露目しなかったと思いますが、福田画伯の貴重な作品ですものね


どうぶつなら、猫かな、鹿かな、熊かな・・・
どうぶつ以外もあり得るのね・・・と思いを巡らせていましたところ、なんと





トリが 来ました ☆☆☆


一筆描きのようなフレームのあるデザインです

こんなふうにいろんないきものたちが溶け合うような
福田さんの世界が大好きです

太陽とたなびく雲と降り注ぐ雨が、樹々たちを通して
巡っていることを感じます


この世界はつながっているけれど閉塞していない

トリは世界を自由に行き交うもののように見えます


オンリーワンの、スペシャルサイン


福田利之さん、ほぼ日のみなさま
どうもありがとうございました



そして、こちらも ( *´艸`) 
福田さんデザインの日付印





福田さんを福田さんと知らなかった頃に出会ったポストカード
ひとめぼれして、お友達に出す分と手元に残す分と買いました




こちらは比較的、近年出会ったもの
孤独なのもいいけれど「密!」なのもすき


もしも雑貨なども置くお店だったなら、
福田さんのカードのお取り扱い店にもなってみたかったけれど


今はどの作家さんにおいても
原画やその源に
近づいていきたいです



2020年6月7日日曜日

⑤『ぼくらの 民主主義なんだぜ』

【ブックカバーチャレンジ5日目】





『ぼくらの 民主主義なんだぜ』

高橋源一郎 著(朝日新書・2015年5月30日第一刷発行)


2012年末~2017年初頭、暮らしの場が変わって家事専業で過ごさせてもらった数年間は、
学生時代以上に読むこと・知ることが楽しくて、学ぶことに貪欲になっていた時期でした


2011年に東日本大震災と福島第一原発事故があって、
2012年末に民主党政権から第二次安倍内閣・自公連立政権になって、
2013年夏の参院選でも与党が圧勝、
その際にメディアがこぞって「ねじれ解消」を謳ったあたりから、
私にはますます政治がわからなくなって、


世界は不穏で、混濁しているように感じられ、

理解するための手がかりを求めて、ファンタジーではなく、
取材や研究に基づくフィクションを読まずにはいられなかった時期でした

(それは今も続いています





本書は、そんな2011年4月から2015年3月まで、
朝日新聞の月1回の連載「論壇時評」に加筆されたもの


私には難しく感じられる部分もありますが、
著者は「伝えたい」という熱い意思をもって、最大限の易しい言葉で語りかけてくれます


政治は暮らしに直結していること、政治は特別なことではなく、
暮らしを考えたら政治を考えないわけにはいかないことを再認識します


時事的なことは全て過ぎ去り、リアルタイムで下さなくてはならなかった判断は
すぐに検証の対象となり、正しかったこと、間違っていたこと、あると思うのですが


この時代になにがあったかを記録しておくこと、
作家の場合は自分の言葉で自分の解釈を世に公表しておくことが、
のちの世において重要であるという立ち位置は


公文書を改ざんしたり、破棄したり、
責任の所在を明らかにし、検証する上でも不可欠な議事録すらも作らない、
現政権のそれとは真逆のものだということは、わかります



今の世を理解するためだけでなく、
過去を検証するためだけでもなく、
未来を照らす灯のひとつとして持っている一冊


対話がある場所には希望があると、
感じられる著書です





今、小説やファンタジーはほとんど読みません
残念ながらその心境にならないのです

我ながら、ゆとりがない、と感じます


この度の「ブックカバーチャレンジ」で、
過去に親しんだ児童書や小説などを読み返すことが、とてもいい時間になっています



2020年6月1日月曜日

④『カンガルー日和』

【ブックカバーチャレンジ4日目】




『カンガルー日和』

村上春樹 著 / 佐々木マキ 絵
(平凡社・1983年9月9日初版)

読み物としての内容も、形あるモノとしても、好きな要素が揃った1冊


1. に入っていること(必須ではないけれど特別感)




2.グラシン紙 のような半透明の紙が掛けられていること
(これも必須というわけではないですが、ただグラシン紙が好き
(物語は深い霧の向こうにあるような…




3.好きなカラーリング 、グラシン紙的な紙の下の表紙のこの黄色 
(青も好きですが、パトロールカーみたいなこの黄色も好きな色



4.四角い 
(厳密には縦長の長方形ですが、四角いのは意味もなく好き



このように中身にたどり着く前に既にトキメキまくる本なのですが、
ページをめくれば・・・ 箱の表紙と同じく佐々木マキさんの絵‼




かくしてリアルとファンタジーの境目の溶け行くことが
示されるのです




5.作家と挿し絵画家、両方が好き
(時に絵から物語に入っているように思われるフシもあります



村上春樹さんのあとがきには
「長篇の表紙をずっと描いていただいていたのだが、本文の方で一緒に仕事をしたい
という念願がかなって、とても嬉しい」と書かれています



綴られた短編の中で何度も読み返すのは「図書館奇譚」
村上春樹ワールドでは「羊男」の出て来るお話が好きです

もちろん『羊男のクリスマス』(村上春樹×佐々木マキ・講談社文庫・1989)も持っています

シナモンドーナツを食べるときに羊男を思い出すのは、羊男ファンあるある


村上春樹さんのお話は、出て来る食べ物が本当に美味しそうです
閉じ込められた絶望の図書館の地下室においてさえ


新型コロナによって図書館が休館になっていた間に、
人知れず、脳味噌をちゅうちゅうされたひとはいなかったでしょうか。。。





佐々木マキさんの絵本『やっぱりおおかみ』
(福音館書店・1973初版)も、好きな1冊


「3密」とは無縁のおおかみ



*****


長らく読んでいない村上春樹さんの著書
話題になればなるほど遠ざかっていましたが、
新刊『 猫を棄てる  /  父親について語るとき 』は折をみて読みたいです



2020年5月29日金曜日

③『旅の絵本』

【ブックカバーチャレンジ3日目】




『旅の絵本』

安野光雅 (福音館書店・1977年4月15日発行)

現在、改訂版を含め全10巻出ているようですが、我が家には初版の第4巻まで

絵の中に織り込まれた遊び絵の数々は、幼少期に出会うような童話を知っていれば、ミレーの「落穂拾い」も「晩鐘」も知らなくとも、見つけてはしゃぐことにこと欠かず、鳥の目で旅人を追いながら、異国の街並み、市場や農村や運河や、どうぶつたちと共にある暮らしの営みを旅することに夢中になっていました

学生時代にバイクでひとり旅に出るようになる芽は、
こういったところからも育まれたのだと思います




大学進学で実家を離れる時、父が書斎に飾っていた安野さんの絵による
AMNESTY(国際人権NGO アムネスティ・インターナショナル)のポスターを
欲しいと言ったところ躊躇なく譲ってくれて、

以来長らく「額装する」ということなど知らずに、父がそうしていたように四隅を画びょうで留めて飾っていたのでしたが、

10年以上も経ったのち、上越・高田暮らしになってからようやく、ちゃんと飾りたいと思い
街の画材屋さんで額装してもらいました





画びょうの穴や周囲の傷みが見えないようにしつつ、
ポスターの主旨がちゃんとわかるように、かっこよくマットを切ってくださったこと、

こういうものの扱い方など全く知らないなりに感心して、うれしかったこと、
覚えています





気付けばこのポスターと共に約30年!?
紙は褪せても安野さんの絵が好きな気持ちは変わることなく

10回ほどの転居を共にしたポスターは、
今は maison のリビングに